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都市型ZEH Orientedとは何か?補助金、狭小敷地基準とメリット・デメリット

はじめに

都市部や多雪地帯などでの住宅建設は、太陽光発電の条件が厳しいため、エネルギー自給自足の目標を達成することが難しいです。そこで登場するのが、ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)です。本記事では、ZEH Orientedの概念から、その対象地域、基準、そして補助金の内容、メリット・デメリットまで幅広く解説していきます。

ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)とは?

ZEH Orientedは、都市部や多雪地帯のように太陽光発電の設置条件が厳しい地域でも、ZEH補助金を活用できる制度です。ZEH(Zero Energy House)は、省エネと創エネによって宅内でのエネルギー消費量の総和をゼロにすることを目指す住宅のことを指します。ZEH Orientedはその一種で、創エネ部分の基準が課せられないため、太陽光パネルなしでも適用される点が特徴です。

対象地域と基準

対象地域

ZEH Orientedの対象となるのは、都市部の狭小地や多雪地帯です。具体的には、敷地面積が85㎡(約25.7坪)未満の土地や、垂直積雪量が100cmを超える地域が含まれます。

基準

ZEH Orientedの基準には二つの主要な部分があります。一つ目は、省エネ性能(外皮の断熱性と設備の性能)で、二つ目は地域性です。例えば、東京23区では「外皮平均熱貫流率 0.60以下」「冷房機の平均日射熱取得率 2.8以下」が求められます。

補助金の内容と申請方法

ZEH Orientedに適合する住宅を建てる場合、政府の補助金を受けることができます。補助金の金額や具体的な申請方法は時期や自治体によって異なるため、最新の情報を確認することが重要です。

メリット

  • 省エネ性能の向上: 高い断熱性や省エネ設備により、エネルギー消費を削減します。
  • 補助金の活用: 政府からの補助金により、初期投資費用を抑えることが可能です。
  • 快適な居住空間: 高い断熱性により、一年中快適な居住環境を実現します。

デメリット

  • 初期投資費用: 高性能な設備や材料の導入には、通常よりも高い初期投資が必要になります。
  • 設計の制約: 狭小敷地や多雪地帯では、設計に特別な配慮が必要になることがあります。

ZEH Orientedの知っておきたいこと・注意点

令和6年度もZEHの事業は継続予定

  • 国が運用するZEH支援事業は、令和6年度(2024年)も継続予定です。
  • 環境省では、令和6年度のZEH化支援事業の予算を計上済み。令和5年度に引き続き、同条件で事業を実施予定。

補助金事務局Siiに登録されたハウスメーカーに依頼する

  • 補助金を受ける場合、Sii(ZEH補助金を運用する事務局)に登録されたハウスメーカーへの依頼が必要。
  • 断熱性能など、補助金を受ける条件に合致した住宅を建てても、未登録のハウスメーカーが施工する場合は補助金の対象外。

公募方法は「先着方式」予算に限りがある

  • 公募方法は先着方式で、予算には限りがあります。
  • 各年度ごとに予算が決められ、予算の上限に達すると受付が停止されます。
  • 土地探しや設計の段階でスケジュールを立て、余裕をもって補助金を申請することが重要。

ZEH Orientedで都市部でもエネルギーゼロの暮らし

  • ZEHは省エネと創エネの両方を達成することが求められますが、都市部の狭小地では創エネ(太陽光発電)が難しい場合があります。
  • ZEH Orientedでは、地域性の条件と住宅の性能基準をクリアすれば補助金を受けられます。
  • 都内狭小地であっても、ZEHの補助金を諦める必要はありません。国が推進するZEH Orientedの制度を利用して、高性能な住まいを補助金を活用しながら実現しましょう。

まとめ

ZEH Orientedは、特に都市部や多雪地帯において、省エネと快適な住環境を両立させるための制度です。補助金を活用して初期投資を抑えつつ、長期的にはエネルギーコストの削減にも繋がります。ただし、設計や建築にあたっては、特有の基準や条件を考慮する必要があります。